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以下、閉鎖した月配列紹介サイトの文章を一部修正したものを再掲する。

月配列とは

中指前置シフト新JIS「月配列」はてなキーワードが詳しいので細かい解説はそちらに譲りますが、 ここには私なりの解釈を書きます。

月配列とは、主にホームポジションの中指 (派生配列によっては中指に加えて薬指) にシフトキーの機能を持たせ、シフトキーと同時押しではなくローマ字のように連続して打つ日本語入力配列です。 月配列はいろいろな派生が存在しますが、現在多くの実績及びベンチマークの元となっているのは 2-263 式と呼ばれるものです。 以下、特に注釈しない場合、「月配列」と呼称した場合この「月配列 2-263 式」を指すものとします。

JIS かなとの比較

JIS かな: JIS キーボード上の 4 段すべてのキーを使用しかな文字を打鍵する。 一部の文字は Shift キーと同時押しして入力する。
月配列: JIS 若しくは US キーボード上の 3 段のキーの殆どを使用して文字を打鍵する。 一部の文字はホームポジション中指にあたる D 若しくは K を押下してから、対象のキーを押下する。

配列図

通常の状態 (中指シフト非押下時)

1|2|3|4|5|6|7|8|9|0|  |
そ|こ|し|て|ょ|つ|ん|い|の|り|ち|
は|か|☆|と|た|く|う|☆|゛|き|れ|
す|け|に|な|さ|っ|る|、|。|゜|・|

☆のキーは月配列における Shift キーです。 中指で押下される為中指シフトと呼称されます。 左右の Shift キーには機能差はありません。

この状態から直接打鍵できるかなは全て「一般的な日本語において出現頻度の高いもの」で揃えられています。 例えば「どうしてそんなこというのか。ここにきてくれなくてはつぎにいけないではないか」は全てこの面のみで入力可能です。

尚、「・」にあたるキーは US キーボードには存在しません。 「てん」と入力して変換すれば入力できるので実用上は問題ありませんが、後述する DvorakJ にて他の空いているキーに割り当てることもできます。

中指シフト押下後の状態

  |  |  |  |  |  |  |  |  |  |  |
ぁ|ひ|ほ|ふ|め|ぬ|え|み|や|ぇ|「|
ぃ|を|ら|あ|よ|ま|お|も|わ|ゆ|」|
ぅ|へ|せ|ゅ|ゃ|む|ろ|ね|ー|ぉ|  |

前述の中指シフトのキーを押下した場合このようなキーの並びとなります。 ですので、例えば「ら」の文字を打ちたい場合は、前の状態で「☆」のキーを押した後にホームポジション左手中指の「ら」のキーを押下して入力します。

月配列を使うには

Windows

DvorakJ にて簡単に導入頂けます。 左記サイトから「実行バイナリ版」をダウンロードして頂きまして、ダウンロードした zip ファイルを適当な場所に解凍します。 その後、解凍したフォルダの中にある DvorakJ.exe を実行してください。

DvorakJ を起動すると、設定メニューが表示されます。 初期状態では月配列が入力できる状態になっておりませんので、まずこれを設定します。

  1. 左メニューから「日本語入力」を選択
  2. 日本語入力用配列の設定ファイルを選択するものが表示されるので、「選択」を押下
  3. 月配列 2-263 式の設定ファイルを選択する。設定ファイルは DvorakJ のフォルダ以下 /data/lang/jpn/順に打鍵する配列/月2-263.txt にある
  4. 日本語入力の設定で「日本語入力用配列を日本語入力時にのみ使用する」を選択する

ここまで行ってからメモ帳やブラウザのアドレス欄などで「試し書き」を行ってください。

尚、イータイピングやタイプウェル等の既存のタイピング練習用のソフトを使用する場合は、 日本語入力の設定で「日本語入力用配列を常に使用する」を選択してください。 「タイピングを練習する時」と注釈があるのですぐに分かるかと思います。 このモードの時、日本語入力 IME (Google 日本語入力など) が OFF の時でも JIS かなでの IME OFF 時と同じ半角英数字が発行されるようになります。 既存のタイピングソフトは JIS かなの練習の時でも IME OFF 時の半角英数字の入力を頼りに入力の判定を行っているため、これでうまくいくわけです。

macOS

OS X El Capitan 以前は Karabiner で設定することが可能だったようですが、現在 macOS Sierra には対応されていないようです。 Karabiner-Elements を使用して設定できるかもしれません (ごめんなさい、未検証です)。

月配列の利点

ローマ字の場合母音以外は 2 打鍵若しくは 3 打鍵で入力しますが、前述の通り月配列では使用頻度の高い多くの文字を 1 打鍵で入力することができます。

JIS かなはキーボードの最上段をフルに使用する為、特に「ほ」「へ」「ー」を入力する際に手を大きく移動させないと入力することができません。 その為、これらの文字を入力した後の打鍵でホームポジションに戻りきれずにミスをしてしまう事があります (勿論鍛錬次第でミスをせずに入力することも可能ですが、あくまでミスし易いという事を申し上げておきます)。 また、標準の運指だと右手小指に非常に多くのキーが割り当てられておりますので、キーボードを使用する機会の多い方などは工夫しないと右手小指を痛めてしまう結果になることもあります。 月配列ではほぼローマ字と同等のキーのみ使用しますのでこういった問題はありません。

JIS かなは多くの文字を Shift キーなしの 1 打鍵で入力できる為月配列よりも打鍵数は少なくなりますが、「ょ」「っ」は月配列では 1 打鍵で入力できる為ワードによっては JIS かなよりも快適に打鍵することが可能です。

月配列の欠点

月配列だけでなく新下駄配列やその他のマイナー配列全てに共通する事ではありますが、DvorakJ などのキーリマップ用のソフトを使用しないと快適に使用することが出来ません (月配列に関して言えばローマ字互換性があるので Google 日本語入力のローマ字変換テーブルをカスタマイズする事によって使用が可能ですが、快適かどうかは疑問が残ります)。 これは、例えば共用 PC などの自由にソフトを入れることができない環境だったり、他人の PC を一時的に借りて作業をする場合は緊急手段としてローマ字を打つ事になるかもしれないという事です。

一部のワード、特にカタカナ語はローマ字や JIS かなに比べて苦手な傾向があります。 これは「ぁぃぅぇぉ」が 2 打鍵であり、且つ「ー」も 2 打鍵の為単純に打鍵数が多いという事です。 月配列 (2-263 式) のこの弱点を補う為に多くの方か派生配列を考案されています。

イータイピングやタイプウェルを使用する場合、 中指シフトの押下状態が画面上に一切表示されない為「自分は中指シフトを押していないつもりだったが実は押されていた場合にシフトが必要な文字を入力する時」などに連続してミスをしてしまう場合があります (月配列の連続シフトミス問題)。 月配列のこういったソフトを利用したタイピング競技への適正には疑問が残るところですが、これは月配列自体に欠陥があるのではなくマイナーであるが故の悲劇と言えます (タイピングソフト側が月配列であることを認識しシフト状態を解釈・表示してくれればこの問題は起きません)。

派生配列

2-263 式の一部のワードが苦手な点を改善したり、全ての濁音や半濁音、拗音などを別々のキーに配置し更に使い勝手を高めた配列も多数考案されています:

月配列 U9

DvorakJ に初めから設定ファイルが含まれています。 中指だけでなく薬指もシフトに割り当てている配列です。 全ての文字を 1 打若しくは 2 打で入力することができます。 また、長音記号「ー」が 1 文字で打てる上一部の拗音用のキーが用意されている為 2-263 式よりもカタカナ語に強くなっています。 但し、句読点は 2 打鍵になっていますし、キーの数が多いため 2-263 式よりタッチタイピングの習得が難しくなっています。

月配列 3-285 改

こちらも DvorakJ に初めから設定ファイルが含まれています。 左手は中指シフトのみですが右手は中指に加え薬指、小指もシフトキーとなっています。 濁音、半濁音に加えて全ての拗音も別キーとなっていますので、タッチタイピングの習得が更に難しいかと思われます。

月配列 T3.1

2-263 式と同様のシフト位置で仮名のみ入れ替えた配列ですので 2-263 式と同様の学習コストとなっています。 ホームポジション (中段) に比重を置いている 2-263 式に対し上段に比重を向けているのが特長のようです。 これにより、ローマ字で打つ感覚に近づいているそうです。 また、長音はローマ字同様ハイフンで 1 打で入力するようです。

月配列 K

私も月配列 2-263 式を使用していくにつれて、前述したような欠点を感じるようになってきました。 このまま使い続けることもできたわけですが、私は数字に関しては常に半角英数字で入力するスタイルをとっておりますので月配列 2-263 式における数字の部分のキーは使用しておりませんでした。 ここにキーをいくつか移動することで前述の不満点が解消できるのではないか、と考えました。

この私の月配列 2-263 式の四段拡張カスタマイズ版を以下月配列 Kと呼称します。 月配列 K は以下のような配列図で構成されます:

通常の状態 (中指シフト非押下時)

  |ふ|ら|ゅ|ゃ|  |  |も|ー|  |  |
そ|こ|し|て|ょ|つ|ん|い|の|り|「|」
は|か|  |と|た|く|う|  |゛|き|れ|
す|け|に|な|さ|っ|る|、|。|゜|  |

中指シフト押下後の状態

ぅ|ぁ|ぃ|ぇ|ぉ|  |  |  |  |  |  |
ふぁ|ひ|ほ|ちぇ|め|ぬ|え|み|や|ふぇ|  |  
ち|を|  |あ|よ|ま|お|  |わ|ゆ|  |
ふぃ|へ|せ|てぃ|でぃ|む|ろ|ね|・|ふぉ|  |

月配列 K が目指したもの

中指シフト押下状態が把握できない時に連続打鍵ミスするヒューマンエラーの改善

月配列 2-263 式の場合、中指シフトに相当する D キーと K キーに関する挙動は以下の通りとなっています:

  • 中指シフト押下状態でない時は中指シフト押下状態とする
  • 中指シフト押下状態の時は「ら」若しくは「も」を出力する

この挙動のために、前述の「シフトを押したか押していないか分からずに連続してミスをしてしまう現象」が起きてしまう場合があり、メモ書きなどで使用しているとストレスを感じることがありました。 月配列 K では D キーと K キーには「ら」と「も」を配置しておりませんので、 中指シフトのキー押下は中指シフト押下状態に関わらず中指シフト押下状態とするという挙動となります。

これにより、中指シフトの打鍵状態が分からなくなった場合は、次に中指シフトが必要な場合は D か K キーを押下し、 そうでない場合はシフトキャンセルに当たるキーを押下する、という操作でリカバリーが可能となりました。

カタカナ語への対応の改善

月配列 2-263 式はカタカナ語で多く使用される「ふ」や「ー」がシフト側に存在するため、カタカナ語を多く打たされる場面でどうしても不得手を感じる時がありました。 月配列 K では、これらの弱点解消のために最上段にそのまま「ふ」や「ー」キーを移動しました。

また、月配列 U9 の特殊音拡張である「ちぇ」「てぃ」「でぃ」「ふぁ」「ふぃ」「ふぇ」「ふぉ」をシフト側に取り入れることで打鍵数を削減することに成功しました。 これによりシフト側最上段で若干押しにくい小書き文字「ぁ」「ぃ」「ぅ」「ぇ」「ぉ」は押す回数が大幅に削減されました。 詳しくはU9 特殊音拡張を取り入れた効果を参照ください。

拗音における 2-263 式の不自然な 2 打鍵の解消

月配列 2-263 式では「ょ」が単打できるのに対し「ゅ」「ゃ」が 2 打かかるので、打鍵時に「ょ」と「ゅゃ」を見間違えた場合に間違えて中指シフトを押下してしまいリカバリーさせられるといった問題がありました。 月配列 K では月配列 2-263 式の「ゅ」「ゃ」の横の位置をそのままに最上段に移動しましたので、無理なく「ゃゅょ」を用いた打鍵を行うことができます。 月配列 2-263 式の「ょゅゃ」は、頻出する「し」とのコンビネーション (しょ、しゅ、しゃ) で打鍵しやすいように考えられた配置であり、月配列 K でもそれを踏襲しています。

月配列 2-263 式との高い互換性

月配列 K は月配列 2-263 式に対する純粋な四段拡張版であり、オリジナルの月配列 2-263 式と高い互換性を誇ります。 月配列 2-263 式にある程度慣れた方であっても移行することは比較的容易です。 また、月配列 K が肌に合わないと感じた場合でも、逆に月配列 2-263 式に戻ることも容易です。

筆者の月配列学習の歩み及び試行錯誤

私の Blog の月 2-263 タグ月配列 K タグを参照ください。 JIS かなから月配列に転向した軌跡及びタイプウェルの成長記録、及び試行錯誤がご覧頂けます。

以前 http://typing.kojion.com に月配列 2-263 式と月配列 K に関する解説およびシミュレータを置いたページを公開していた。 今日このページに関するアクセスログをチェックしたが 2 週間以上 BOT 以外の有効なアクセスが無かったのを確認したので、私の情熱の終焉と共に役目を終えたとして今回こちらを閉鎖した。 月配列 K の歴史に関してはこの Blog の月配列 K タグを見れば大体分かるだろうし DvorakJ の設定ファイルも月配列 2-263 式から少し変更すればいいだけなので作成も容易だ。それ以前に月配列 K を使う人が現れるとは思えないが。

タイピングに関しては以前あんなに練習していたのが嘘のように全く実施しなくなった。 これに関しては好ましいことだと思っている。 未練がましくたまに練習を行うよりはスッパリ辞めてしまったほうが良いと思う。 そして自分にとっては新しく情熱を傾けることができるチェスに完全に移行できた。 これはとても嬉しいことだ。

私にはもしチェスがなかったとしてもバイクツーリングやハンバーガー食べ歩きもあるので悪くはないのだが、そういったものも全く無い状態、つまり趣味が全くなくなってしまったらどうだろう。 仕事を往復するだけの日々ですぐに老け込んでしまう気がする。

パソ活
2018-11-07 14:37:40
コジオンさんこんにちは。パソ活と申します。

サイトを閉鎖されたとのことで非常に残念です。

私のブログでは親指シフトについて書いた記事の中で様々な配列を紹介していて、その中で月配列シミュレータにリンクを貼っていました。

あのシミュレータは導入を検討している人にとって、エミュレータをインストールしなくてもとりあえず試せるため、とても有用だったのではないかと思っています。

もちろん配列関連のことに興味を持つ絶対数が少ないだろうからアクセスは少ないでしょうが、今後復活する予定はあるでしょうか。サイト管理の負担もあるでしょうから気軽にお願いすることはできませんが、要望の一つとして検討していただければ幸いです。
コジオン
2018-11-07 15:50:16
お名前はかねがね拝見しております。コジオンと申します。閉鎖理由は記事に書いた通りです。復活することはありません。

シミュレータ、もといあのサイトは元々は新しいタイピングサイトを作るという壮大な計画をもってわざわざサブドメインを設定して作成したものでした。月配列の解説及びシミュレータなどはその前座でしかなかったのです。

> あのシミュレータは導入を検討している人にとって、エミュレータをインストールしなくてもとりあえず試せるため、とても有用だったのではないかと思っています。

これに関してはパソ活さんと少し異なる意見を持っているので書きます。ご存知の通りパソコンのキーボードを触っている大部分の方は「月配列」などというものの存在自体も知らず、月配列を選択肢に入れてくる時点でその方はある程度の志、情熱を持った方です。私はそのような志の高い方々がシミュレータの有無で採用検討の判断を変えるとは思えないのです。2 週間アクセス 0 のサイトに対して月配列 K の掲載情報を変えたりサーバを差し替えたりする際に手間を掛けるのは得策ではありません。

Blog の記事からシミュレータにリンクを張っていただいていたとのこと、誠にありがとうございます。心苦しいのですが、リンク切れを嫌われるのでしたらお手数ですが対象箇所を削除いただければと思います……。
パソ活
2018-11-07 16:08:22
了解いたしました。今までサービスの管理、お疲れ様でした。そしてありがとうございました。該当箇所は編集しておきます。
文月かずな
2018-11-20 16:23:49
コジオン様、初めまして、文月と申します。
一言「お疲れ様です」と言いたくてコメントします。

私は、「親指シフトの気軽な練習サイトがない」と思った勢いで練習サイトを立ち上げ、ちまちま運営しています。(NICOLA配列とorz配列だけの、入門者向けサイトです)

月配列シミュレータの存在は、私のブログのコメント欄でパソ活さんに教えていただき、主にプログラムの面で興味深く拝見しました。

私のサイトは「作れば絶対役立つ」との確信が原動力の一つですが、月配列というニッチな配列でサイト運営されるのは、並々ならぬ情熱がおありなのだと、感服し励みになったのを覚えています。

今まで運営お疲れさまでした。かな配列の選択肢を増やす一助として、きっと役立っていたと信じております。
コジオン
2018-11-20 18:00:32
文月かずなさん、はじめまして。コジオンと申します。
今親指シフト入力のタイピング練習サイトを拝見しました。
恥ずかしながら私は親指シフトのことはよく存じ上げませんが、愛情を持って作られているのがよく分かりました。

> 月配列というニッチな配列でサイト運営されるのは、並々ならぬ情熱がおありなのだと、感服し励みになったのを覚えています。

お褒めいただきまして恐縮です。確かに当時は情熱はあったのかもしれません……。

私は月配列を今も使っており月配列を練習したことは良かったとは思っているが、月配列を他人には勧めない。

難しい JIS かなより覚えるのが難しい

月配列の習得難易度に関しては月配列を練習し始めてから 2 日目に残しているが、今でもこの時の感想とさほど変わっていない。 私は 1 日がかりで月配列 2-263 式のブラインドタッチをマスターすることができたが、普通の人はここまでの情熱を傾けることはないだろうし、本来キーボード配列の習得など多くの人にとってはそんなに重要ではない。

一般的に JIS かなは覚えるキーの個数がローマ字の倍あって習得が難しいと言われる。 月配列はそれよりも習得が難しいし、環境を作るのも難しい。 そして情熱をかけて得られるものは多くの人にとって労力に見合わないと思う。 配列の習得自体を趣味として楽しめる人は向いていそうだ。

オススメは QWERTY ローマ字

確かに QWERTY の配列は私が以前練習していた Colemak に比べて打ちにくいし、ローマ字に関しても打鍵数は多いし明らかな悪運指が存在する (zanyuu など)。 ただ以下の理由で私が他人に文句なくお勧めするのは QWERTY ローマ字以外あり得ない:

  • どの環境 (他人の PC, タブレットなど) でも全く工夫せずに使うことができる
  • JIS かなより打つための工夫が要らない

JIS かなは「ほとんどのかなが 1 打で打てる」という感動は確かにあったものの、私が右手小指を散々痛めてしまったように標準運指だと常用するには厳しい配列である。 濁点が @ の位置にあるのが非常に良くないが、それに加えて頻出するかなである「う」の位置もまずく「こうこう」などは人指し指を上下に行ったり来たりさせられて快適ではない。 「ほ」「へ」「ー」の位置もとても遠く、気を抜いて打っているとよく打ち間違えてしまう。 少なくとも QWERTY ローマ字にはここまで打ちにくい部分はない (zanyuu のほうがまだマシ)。

適度に同手を取り入れるのは悪くはない

私は月配列 2-263 式を始めた時に同手 (アルペジオ打鍵) に関してはある程度考察してから練習を開始したのだが、その記事に書いた内容はあくまで月配列初学者 (当時) の机上の空論に過ぎない内容が多く、今では少し違った意見を持っているのでここで元記事 1元記事 2 を訂正する意味も兼ねて記しておく。 まずこの時の結論から交互打鍵に戻したキーを書いていくことにする。

「を」をアルペジオから交互打鍵に戻した

これはかなり早くから戻した。 そもそも月配列 2-263 式の「を」の位置はあまりいいとは言えない気がする。 「をか」という連接が割とよく出る上、全体的に月配列 (というより新 JIS 配列) の打鍵は左手から右手に流れるように作ってあるところにこの「を」は右手から左手 (交互) 若しくは左手で左方向に打つ (同手) しなければならず運指が若干不自然に感じる。 ちなみに新 JIS 配列の「を」は単打面にありとても打ちやすそうに見える。 月配列は中指シフトの分他のキーにしわ寄せがいっているので致し方ないところではある。

これは私の感覚なので理詰めでは説明できないのだが「まだ交互で打ったほうが減速感が少なくマシだった」という消極的な理由である。

「え」をアルペジオから交互打鍵に戻した

これは最近「このままではまずい」と気づいて元に戻しつつある変更である。 「え」の打鍵 KU は「や」の同手 KO に対して U の位置が僅かだが遠く打鍵が遅い。 「え」自体の頻度が低いのでどちらでもいいのかもしれないが、私としては交互のほうが勝るという結論だ。

「あ」「お」は同手継続

私は「あ」「お」に関しては練習初期から同手 DF, KJ で打鍵してきたのだが、これが案外快適だった。 「あお」という連接が割とよく登場するが、それが流れるように打てる (DFKJ) のが特にお気に入りだ。 一方、「あ」は良くても「お」の方は「大阪」「概ね」などの「おお」と連続するパターンが交互打鍵の方が有利なので、それが気になる場合は交互打鍵で練習したほうが良かったのかもしれない。 ここは「あちらが立てばこちらが引っ込む」といったものなので、今のところ気に入っている同手で練習を継続しようと思っている。

また、「あ」「お」に関しては交互打鍵で打つと同じような位置を打鍵させられるのでミラー現象 (「あ」を打とうとして同じようなキーなので「お」を打ってしまう、またはその逆) に悩まされたのだが、同手にすると「あ」は左手で打鍵し「お」は右手で打鍵するというのが分かりやすくなりミラー現象が起きなくなった、という利点もあった。

「や」の同手はとても速い

私が一番気に入っている同手は「や」の KO で、この位置はアルペジオ最強なのではないかと思う。 個人的にここを交互に戻すことはありえない。

結局交互と同手どちらがいいのか

もし今から月配列を練習する人に薦めるとしたら、まずは素直にすべて交互で習得したほうがいいと言うだろう。 月配列はすべて交互で打鍵すると交互打鍵率が非常に高まり、修練すれば高速に打てるのだがずっと交互に打っているとミラー現象や「今どこを打っているかよくわからなくなる」といった混乱が発生することもあったように思う。 そういう時に同手で打つという選択肢もあるということで少しずつ試してみるのがいい。

尚、中指シフトが両方の手に存在して「どちらでシフトしてもいい」ということになっているのは小指シフトと同じようなイメージだからだろうが、相当習熟している人なら別 (交互、同手の有効な方を直前のかなによって使い分ける) かもしれないが一般的には 1 つのかなに対し決まった方のシフトキーしか打鍵しない。 小指シフトも左右にあっても左シフトしか使わない人は多いだろう。 私もそうだ。

月配列が DK どちらでシフトしてもいい、という「運指を使用者に委ねる方針」をとっているのは実は私はあまり好ましく思っていない。 快適な方法は 1 通りしかなく間違えようがない、といったように配列自身が適切な運指を示してくれるようなものの方が美しいと感じる。 プログラミング言語 Python のように「美しさはシンプルなものの中に宿る」という精神だ。

Piyotarou100%
2018-02-25 18:06:15
こんにちは。勉強になります。私は現在すべて交互打鍵で打っていますが、確かにアルペジオの方がいいものもありそうですね。私も早速「や」を取り入れさせてもらおうと思います。

「を」は私も前々から妙に打ちにくいと感じていました。出現率以上にリズムを乱すというか、左→右の流れをぶった切る感がやや強いように思います。一度「を」を単打に持ってこようと目論んだこともあったのですが、空き場所がなく断念しました。

月配列は二文字の組み合わせでも左→右がよく出てきます。つまり、左手から、右手担当である出現率上位3つ「い」「う」「ん」によく繋がるのですよね。例えば左で出現率が比較的低い「そ」や「け」を右に移したことがあったのですが、「そ→う」「そ→ん」「け→い」「け→ん」という組み合わせが多いことに気が付き、元に戻しました。「を」はコジオンさんのおっしゃる通りこの左→右の流れをぶった切るので、違和感があるのかもしれませんね。

ではでは。
コジオン
2018-02-25 22:02:37
こちらに書いた内容は、実は私が考えたものが全てではなく他の月配列使用者と議論した内容が含まれています。
「左から右に流れる」というのがまさにそれで、他には拗音 (しょう、しゅん、等) や濁音がそうですね。勿論、例外もあります。

> 「を」は私も前々から妙に打ちにくいと感じていました。出現率以上にリズムを乱すというか、左→右の流れをぶった切る感がやや強いように思います。一度「を」を単打に持ってこようと目論んだこともあったのですが、空き場所がなく断念しました。

実は私の月配列 K でも「を」を単打に持ってこようとした時がありましたが、やはり同じように断念しました。
これは誰もが通る道なのかもしれません……。

記事に書いたとおり過度な交互打鍵ではなく適度にアルペジオを取り入れるとより快適に打てると思うのですが、特に左手だけのアルペジオの単語 (「たしかに」や「たてしな」等) は減速感があります。バランス感覚が重要なのかもしれません。

かえうち

かえうちを試してみた。

ケースが大振りなのが意外とネック

まず感じたのがケースが意外と大振りなのでノート PC にそのまま刺そうとするとノート PC を少し浮かさないと挿すことができなかったり USB-C Digital AV Multiportアダプタに挿そうとしたら HDMI ケーブルと干渉して挿すことができない。 例えば写真のようにノート PC の横をテーブルの隅に寄せて浮かせる形で挿すか、別途アダプタを用意する必要がありそうだ。

カスタマイズファイルの出力はすぐできた

まず試しということで月配列 2-263 式で試してみることにした。 かえうちのカスタマイズの Web サイトでプロダクトキーを入力し、何やら難しそうな配列のカスタマイズの画面に移る。 とりあえず画面最上部のリストボックスで「月配列 2-263」を選択しカスタマイズを上書きする。

画面が書き換わったようだが月配列らしきものは表示されていない。 ということでちょっとあちこち触ってみたが、「キーボード」タブの「1」にアンシフト面が表示されており、「2」「3」にそれぞれシフト面が表示されていた。「0」は IME OFF 時の配列 (QWERTY) のようだ。 これで一旦出力することにした。 画面最上部の「カスタマイズファイルのダウンロード」を押下。 ダウンロードできた。

カスタマイズファイルの書き込みがちょっと戸惑った

「かえうちカスタマイズ for Windows」というソフトを使用して書き込むのだが、まず「初期設定」を完了させた後に「かえうちに書き込み」。 だが何度やっても「カスタマイズモードのかえうちが見つかりません」と出る。 確かマニュアルにこのあたりのトラブルシューティングが載っていたはずだ……と思い参照してみると「デバイスマネージャーを見よ」とある。 「Unknown ...」か表示されている気がする。 ちなみに Windows 10 である。

これは駄目なのか?と思い再度抜いてやってみたら、何故か今度はうまく行った。 抜き差ししたり複数の USB 端子が付いている場合端子を替えてみたりするとうまくいくかもしれない。 私の場合抜き差ししつつ、挿してから少し待ってみるとうまくいくことが多かった。 ……後日マニュアルを良く読んでみると、カスタマイズモードに入るには 2 種類の操作があり、そのうちの 1 つがキーボード端子に何も付けずに 5 秒待って一旦取り外し、再度付けて 5 秒待つというものだった。 私は意図せずにこの操作を行っていたわけだ。 これからはもう 1 つの操作 (SHIFT + SHIFT + ESC) でやってみることにする。

ローマ字モードが意外と使えた

普通に月配列 2-263 式で打ってみた。 普段使っている月配列 K と共通点が多いのでまぁ少し止まりながらだが普通に打てる。 濁音・半濁音を出力する時 Backspace で消した後出力されるというのは事前情報通りだが、意外と違和感がない。 それよりも入力モードがローマ字なので SHIFT + 1 で正しく「!」が出力される。 ということは月配列 K にカスタマイズしても同様である。 これは便利だ。

月配列 K にカスタマイズしてみた

少し使い方が分かってきたところで月配列 K にカスタマイズしてみた。 予め用意されている月配列 2-263 式の定義だと D シフトと K シフトで別の配列面が定義されているが、元々の月配列の発想通り同じシフト面として再定義。 「DK のシフト面にはキーを配置しない」は DvorakJ ではその位置のキーを未定義として定義することができたが、かえうちの場合はシフト面の DK にもシフトキーを配置。 試しにシフトを何度も押下してみたが問題ない。 素晴らしい。 逆にシフトキャンセルを定義する場合は対象キーに常にアンシフト面に戻るシフトキーを配置すれば良さそうだ。

「キーボード出力タイプ」の意味を勘違いした

私は「キーボード出力タイプ」の意味を最初「JIS キーボードであったとしても US キーボードの記号配置として出力することができるようになる機能」と勘違いしていた。 よく読んでみると以下のようなことが書かれていた:

接続するシステムがキーボードタイプを誤って認識している場合でも、正しい文字や記号を入力できるようになります。

あくまで「配列変更をしたことによってシステムが JIS キーボードを繋いでいるにも関わらず US キーボードと解釈してしまった場合にも正しく出力できるようになる機能」ということだろう (合っているかどうか若干自信がない)。 ということで US キーボードの記号配置を行いたいので普通に US キーボードの位置に該当する記号を配置して解決した。

Android でも試してみた

Android タブレットでも入力を試してみた。 Windows と同じフィーリングで月配列 K を入力することができた。

ただやはり一番のネックは IME の変更をかえうち側で同期できないのでちょっと工夫する必要がありそうなところだ。 Android だと IME ON / OFF という独立のキーがない (多分) ので「このキーを押したら月配列」「このキーを押したら QWERTY」のようなアプローチをとるのが難しいように思える。

実はこの製品を一番快適に使えるのは Mac なのではないかと思った。 今手元に Mac が無いので確認できないのが惜しまれる。

総評

今のところは、という注釈が付くが「誰でも簡単にマイナー配列を使い始められる」という製品ではない。 正直 DvorakJ の導入のほうが遥かに簡単だと思ってしまったほどだ。 まぁ、この製品を選択するような方はそんな簡単に使えないと挫けてしまうような方は少ないと思われるのでこれでいいのかもしれないが、それでも簡単にできた方がいいに決まっている。

ただ、一度設定してしまうととても快適であり、DvorakJ よりも細かい設定で且つ OS を問わず同じ入力フィーリングを使えるというのはやはり秀逸だと思う。

タイプウェル国語 K 総合 SD

そろそろ更新ペースが落ちるかと思われたが、またタイプウェル国語 K の総合レベルを更新し SD になった。 土日を挟んでいたので集中して練習できたのが大きかった。

尚、イータイピング腕試しの方も先日 A (234) をマークした。 これにより JIS かなでの最終の状態 (5 ヶ月半) にかなり近づいた状態と言える。 次のタイプウェル更新で SC になれば完全に同一レベルとなり、その次の SB から GANGAS への記録送付を再開できる。

月配列を始めてからここまでまだ 1 ヶ月と 1 週間しかかかっていないのが自分でも驚きである。

  • タイプウェルによる効率的な練習
  • 練習量
  • 月配列 2-263 式の学習コストの低さ (他の新興配列と比べても覚えるキーが少ないので同一時間における 1 つのキーに対する試行回数が増える)

あたりが主な要因だろう。 ただ、JIS かなの時も感じたのだが、まだ少し指が考えてしまっておりタイムロスしてしまう場面が散見される。 成長速度は流石に鈍化するかもしれないが、まだまだ伸びしろがありそうではある。

順位 ポイント 総レ 達成日 エタイ腕
- 961153 SD SC SE SC SG 17/02/20 234 (A)
- 950573 SE SC SG SE SH 17/02/17 216 (A-)
- 941387 SF SE SG SF SH 17/02/13 211 (A-)
- 932774 SG SE SH SG A 17/02/11 195 (B+)
- 920398 SH SG SJ SG A 17/02/07 191 (B)
- 911499 SI SH A SG B 17/02/06 191 (B)
- 901121 SJ SI A SI B 17/02/03 184 (B)
- 881130 A A B A B 17/01/30 184 (B)
- 851088 B B C B C 17/01/27 172 (B-)
- 812285 C C D C D 17/01/24 155 (C+)
- 772154 D D E D E 17/01/23 154 (C+)
- 706261 E E E F F 17/01/21 136 (C)
- 630434 F F F F G 17/01/20 132 (C)
- 550947 G G G G I 17/01/19 112 (C-)
- 476911 H H H H I 17/01/18 103 (D+)
- 383789 I I J I J 17/01/18 94 (D+)
- 295636 J J J J J 17/01/17 84 (D)
- 0 - (練習開始日) 17/01/14 55 (E+)

タイプウェル国語 K 総合 SE

今日もタイプウェル総合を SE に更新した。 結局常用特化してしまったのでまたカタカナと慣用句・ことわざと差が開いてしまった。 4 日ぶりなのでまだ思いの外早かったが、流石に次は 1 週間ぐらいかかるだろう。

ちなみに JIS かなの時は 5 ヶ月半かかって最終レベルが SC なのだが、何とあと 2 レベル上がるとそれと同レベルになってしまう。 自分としてはかなりの成長速度と言える。

その後 SB に上げてからはいよいよ GANGAS への投稿を再開できそうで楽しみなところだ。

ローマ字を全く練習していないので劣化している感は否めないが、改善する気は全く無い。 業務や日常で殆ど使わないものを鍛えても仕方がない。 タイピングは好きだし月配列も好きだが、私はいわゆるタイパーになったつもりはない。

業務で使うという意味では Java タイピングや PHP タイピングなるものを作ったほうがしっくりくる気はした。 ちょっと考えてみようと思う。

順位 ポイント 総レ 達成日 エタイ腕
- 950573 SE SC SG SE SH 17/02/17 216 (A-)
- 941387 SF SE SG SF SH 17/02/13 211 (A-)
- 932774 SG SE SH SG A 17/02/11 195 (B+)
- 920398 SH SG SJ SG A 17/02/07 191 (B)
- 911499 SI SH A SG B 17/02/06 191 (B)
- 901121 SJ SI A SI B 17/02/03 184 (B)
- 881130 A A B A B 17/01/30 184 (B)
- 851088 B B C B C 17/01/27 172 (B-)
- 812285 C C D C D 17/01/24 155 (C+)
- 772154 D D E D E 17/01/23 154 (C+)
- 706261 E E E F F 17/01/21 136 (C)
- 630434 F F F F G 17/01/20 132 (C)
- 550947 G G G G I 17/01/19 112 (C-)
- 476911 H H H H I 17/01/18 103 (D+)
- 383789 I I J I J 17/01/18 94 (D+)
- 295636 J J J J J 17/01/17 84 (D)
- 0 - (練習開始日) 17/01/14 55 (E+)

慣用句・ことわざ特訓

タイプウェル国語 K 総合 SF

SG から 2 日しか経っていないが、タイプウェル総合レベルを更新した。 慣用句・ことわざが余りにも遅すぎたので土日かけて 120 回以上の特訓を行った。 その甲斐あってか A から SH への 3 レベルアップとなり、まだ一番遅いものの足を引っ張っている感じは無くなった。

ここまで駆け足でレベルアップしてきたが、タイプウェルは SJ から 2 秒ずつ短縮してレベルアップしていくといるルール上今後どんどん上げにくくなる。 少なくとも SC くらいまでは 1 週間に 1 レベルでも上げることができれば御の字ではないだろうか。

打鍵時にまだ頭で考えてしまっている面もあるし時々もたつく感じもあるので「速い」とは言い難いのだが、かなりスムーズに打鍵できるようになってきた。 これなら日常の使用では不足を覚えることはほぼないだろう。

本日で月配列 2-263 式を始めて 1 ヶ月

本日で丁度 1 ヶ月となった。つまり、全く無の状態から月配列 2-263 式を始めた場合 1 ヶ月あれば SJ 位までは努力次第で十分到達可能という事が証明された。 ただ、練習量もそうだが、やはりタイプウェルの存在が一番大きかったように思う。 このストイックなアプリが肌に合うのであればタイピングを上達させるに当たってこんなに話が早いことはないというわけだ。

順位 ポイント 総レ 達成日 エタイ腕
- 941387 SF SE SG SF SH 17/02/13 211 (A-)
- 932774 SG SE SH SG A 17/02/11 195 (B+)
- 920398 SH SG SJ SG A 17/02/07 191 (B)
- 911499 SI SH A SG B 17/02/06 191 (B)
- 901121 SJ SI A SI B 17/02/03 184 (B)
- 881130 A A B A B 17/01/30 184 (B)
- 851088 B B C B C 17/01/27 172 (B-)
- 812285 C C D C D 17/01/24 155 (C+)
- 772154 D D E D E 17/01/23 154 (C+)
- 706261 E E E F F 17/01/21 136 (C)
- 630434 F F F F G 17/01/20 132 (C)
- 550947 G G G G I 17/01/19 112 (C-)
- 476911 H H H H I 17/01/18 103 (D+)
- 383789 I I J I J 17/01/18 94 (D+)
- 295636 J J J J J 17/01/17 84 (D)
- 0 - (練習開始日) 17/01/14 55 (E+)

JIS かな 4 ヶ月弱到達レベルと同等になった

タイプウェル国語 K 総合 SG

遂にタイプウェル国語 K が総合 SG に到達した。 JIS かなでも SG の記録が残っているのだが 4 ヶ月弱かかっている。 一方今回の月配列の練習は初めてから 29 日目だ。 なのでレベル上は JIS かなの 4 倍速レベルで進歩することが出来たことになった。

ただ、私としては JIS かなの時の SG 相当の実力がついたとは到底思えない。 理由は以下だ:

  • タイプウェル慣れによりある程度常用特化するという戦略をとってしまっている
  • シフト面の打鍵が頭で考えてしまっているので慣用句・ことわざの成績が異常に悪い
  • イータイピング腕試しの成績もイマイチ振るわない

確かにタイピング力向上や指標を計るのに極めて有効なツールであるが、タイプウェルのレベル上げに執着しすぎるのも考えものである。 私はタイプウェルの為に月配列を始めたのではない。

慣用句・ことわざに関しては繰り返し練習することで少しでも苦手意識を解消していきたい。 また、イータイピング腕試しの方も積極的に取り組んでいきたいところだ。

順位 ポイント 総レ 達成日 エタイ腕
- 932774 SG SE SH SG A 17/02/11 195 (B+)
- 920398 SH SG SJ SG A 17/02/07 191 (B)
- 911499 SI SH A SG B 17/02/06 191 (B)
- 901121 SJ SI A SI B 17/02/03 184 (B)
- 881130 A A B A B 17/01/30 184 (B)
- 851088 B B C B C 17/01/27 172 (B-)
- 812285 C C D C D 17/01/24 155 (C+)
- 772154 D D E D E 17/01/23 154 (C+)
- 706261 E E E F F 17/01/21 136 (C)
- 630434 F F F F G 17/01/20 132 (C)
- 550947 G G G G I 17/01/19 112 (C-)
- 476911 H H H H I 17/01/18 103 (D+)
- 383789 I I J I J 17/01/18 94 (D+)
- 295636 J J J J J 17/01/17 84 (D)
- 0 - (練習開始日) 17/01/14 55 (E+)

英語キーボードに変更したかった

昨日楽天で頼んだ英語キーボードが届いたので、それに変更するためにまず Windows 10 の設定 (レジストリ) を英語キーボードのものに変更、正しく US (ASCII) 配列での出力がされるところは確認した。 私は JIS かなを始める前は英語キーボードを使っていたので、このあたりは特に不都合はない。 ただ、半年以上 JIS キーボードを使っていたので正直 Enter キーが慣れない。

DvorakJ で月配列がうまく設定できない

早速 DvorakJ での月配列の設定を始めたのだが、一部の文字が想定の文字と異なるものが表示されてしまうのを見つけた。 例えば「゛」を打つと「ふ」と表示されてしまう。 よく考えたら納得の挙動で、JIS キーボードにおいて JIS かなで濁点を打つキーは「@」であり、「@」は US キーボードだと「2」の位置にある。 これが JIS かなだと「ふ」の位置なので「ふ」が出力されてしまうというわけだ。 つまり DvorakJ がやっているのは、あくまで IME に渡す前の段階のキーコードを「月配列から JIS かなの対象コードに変換」している事だと思われた。

逆対応すればいいのではないかと思い、DvorakJ 側の設定ファイルで JIS キーボードに表示されている @ の位置に相当する US キーボード側の記号に当たる JIS かなのかな……を設定したら「゛」に関してはうまく行った。 ちょっと文章で書くと何のことか分からないが、つまり「US キーボードの 「[」キーが JIS キーボードの JIS かなと同一位置にあるので相当する JIS かなである「゜」を指定」するのである。 ただ、この方法でも「け」で困ることになる。 「け」は JIS かなだと「:」なのだが、US キーボードだと「:」と「;」は同一キーであり区別できない。

そもそも JIS かなのキーコードをフックしているという発想なのだから JIS かなのキーコードを発行する方式を US キーボードで使おうというのがおかしい気がした。 つまり US キーボードで月配列を使う場合ローマ字での実装が自然だと思う。 ただそれだとタイピング練習する時困るしイマイチ快適とは言い難い……。

長音の位置を「む」に戻す

という事で無理に英語キーボードに変えるのを止めることにした。 良かったのかどうか良くわからないが、英語キーボードとの互換性を考えなくて良くなったので、今度は長音を JIS かなの「む」の位置に配置できるようになった。 月配列の長音付け足しに関して迷走している感が凄いが、また「む」の位置で慣らすことにする……。

英語キーボードはプログラミングする方や英語でよくタイピングする方に関して「環境が許せば」お勧めである。 自分の場合月配列で普段快適に日本語入力することが第一なので、「環境が許さなかった」という事になった。

追記 (2017-02-19)

DvorakJ の設定で UTF-16 コードを直接指定することができるようだ: USキーボードで新JIS配列カナ入力

という訳で、この日は気づかなかったのだが US キーボードで普通に設定する方法はあった。

タイプウェル国語 K 総合 SH

昨日 SI になったばかりだが今日もまたタイプウェル国語 K の総合を更新してしまった。 やはり想像通り SJ からのレベル上げは C から SJ に至るまでよりも簡単のようだ。

次で SG となってしまい JIS かなの 4 ヶ月弱での達成地点と同等となってしまう。 その割にイータイピングのスコアの伸びが悪いのが気になるのだが、恐らく JIS かなの時は最初の時点でのタイプウェルの試行回数が少なかったため実際の実力より下のレベルになってしまっていた気がする。

やはり本当に信頼できるレベルで 4 ヶ月時点での JIS かな相当であることを示すには、イータイピングで A ランクにかする (まぐれで届く) レベルでないと駄目かもしれないと思った。

順位 ポイント 総レ 達成日 エタイ腕
- 920398 SH SG SJ SG A 17/02/07 191 (B)
- 911499 SI SH A SG B 17/02/06 191 (B)
- 901121 SJ SI A SI B 17/02/03 184 (B)
- 881130 A A B A B 17/01/30 184 (B)
- 851088 B B C B C 17/01/27 172 (B-)
- 812285 C C D C D 17/01/24 155 (C+)
- 772154 D D E D E 17/01/23 154 (C+)
- 706261 E E E F F 17/01/21 136 (C)
- 630434 F F F F G 17/01/20 132 (C)
- 550947 G G G G I 17/01/19 112 (C-)
- 476911 H H H H I 17/01/18 103 (D+)
- 383789 I I J I J 17/01/18 94 (D+)
- 295636 J J J J J 17/01/17 84 (D)
- 0 - (練習開始日) 17/01/14 55 (E+)

3 日で SJ から SI になった

タイプウェル国語 K 総合 SI

タイプウェル国語 K が総合 SI にレベルアップした。 想像より早かったのは恐らくタイプウェルのレベル分けに依るものと思われた。

タイプウェルでは B から A に上げるのは 6 秒短縮、A から SJ に上げるには 4 秒短縮しなければならないが SJ から先は一律 2 秒毎の短縮でレベルアップできるようになっている。 なので、恐らく SG あたりまでは A から SJ に上げるよりも苦労は少ないのかもしれない。

しかし SG までいければ私が JIS かなでタイプウェルに参加した時と同レベルとなるのだが、その時は SG まで 4 ヶ月弱かかっている。 このままだと SG まで 1 ヶ月強でいけそうな感じだが、そうすると JIS かなの 1/3 以下の期間で成長できた事になる。

今回月配列を練習してみて思ったが、初めの想像より配列の乗り換えコストは低いのかもしれなかった。

順位 ポイント 総レ 達成日 エタイ腕
- 911499 SI SH A SG B 17/02/06 191 (B)
- 901121 SJ SI A SI B 17/02/03 184 (B)
- 881130 A A B A B 17/01/30 184 (B)
- 851088 B B C B C 17/01/27 172 (B-)
- 812285 C C D C D 17/01/24 155 (C+)
- 772154 D D E D E 17/01/23 154 (C+)
- 706261 E E E F F 17/01/21 136 (C)
- 630434 F F F F G 17/01/20 132 (C)
- 550947 G G G G I 17/01/19 112 (C-)
- 476911 H H H H I 17/01/18 103 (D+)
- 383789 I I J I J 17/01/18 94 (D+)
- 295636 J J J J J 17/01/17 84 (D)
- 0 - (練習開始日) 17/01/14 55 (E+)

何故今更紹介ページを作るのか

借りている VPS を使用してサブドメイン typing.kojion.com のトップページに月配列の紹介文を置いてみた。 2018/08/27 追記: 閉鎖した。

月配列の事を書いているページは幾つかあったが、一部情報が古かったり、配列を選定するにあたってどういう点に気をつけなければならないか等の情報を自分でかき集めて来なければならなかったりで、少し不親切だと感じた。 「自分で調べられないような人は使わなければいい」と突き放すのは簡単だが、そういう風潮を蔓延させてしまうとその方面は「豊富な知識と高い探究心を持ったマニアだけのもの」になりかねないように思う。

タイピングサイトへの布石も兼ねる

自分も使うのも見据えて「月配列を考慮したちょっとしたタイピングサイトの構築」を考えているが、月配列を考慮するならば「月配列とは何ぞや」といった下りも必要だろうというのもあった。 月配列に関しては情報が少なすぎるので、そのうち Google で検索すると私のサイトがヒットするようになるだろう。 そんな迷える子羊……未来の月配列高速タイパーになるかもしれない……に一条の光を指し示せれば幸いである。

タイプウェル国語 K 総合 SJ

本日は節分だが関係なくタイプウェルの話を書く。

3 週間で SJ 達成

ようやく今日でタイプウェル国語 K の総合 SJ を達成できた。 3 週間なのでまだまだこれからといった感じだが、とりあえず Professional になったということで一つの区切りとなった。

SJ が眼前に迫っていたのでイータイピングをやらずにタイプウェルばかりやっていたのだが、イータイピングの腕試しのスコアが全く更新出来ないばかりか 170 以上も全然取れない事態となってしまった。 この辺りはこれから改善していこうと思う。 どうせこのままタイプウェルをやり続けても SI までの道は遠いし「苦行」となってしまう。

ちなみに過去の記録によると私は JIS かなで総合 SG に至るまで 4 ヶ月弱かかっている。 SJ から SG までは 3 つ上げるだけなので流石にここから JIS かなと同程度かかるとは考えにくい。 1 週間で 1 レベルといった感じだろうか。 それでも 6 週間で SG という事なので自分的には満足であるが。

順位 ポイント 総レ 達成日 エタイ腕
- 901121 SJ SI A SI B 17/02/03 184 (B)
- 881130 A A B A B 17/01/30 184 (B)
- 851088 B B C B C 17/01/27 172 (B-)
- 812285 C C D C D 17/01/24 155 (C+)
- 772154 D D E D E 17/01/23 154 (C+)
- 706261 E E E F F 17/01/21 136 (C)
- 630434 F F F F G 17/01/20 132 (C)
- 550947 G G G G I 17/01/19 112 (C-)
- 476911 H H H H I 17/01/18 103 (D+)
- 383789 I I J I J 17/01/18 94 (D+)
- 295636 J J J J J 17/01/17 84 (D)
- 0 - (練習開始日) 17/01/14 55 (E+)

JIS かなの「ほ」の位置は打ちにくい

タイプウェル国語 K が A 到達で「US キーボードを見据えて長音の位置を JIS かなでいうところの「む」から「ほ」に移した」と書いた。 その後練習を続けて割と違和感なく打てるようにはなったのだが確かに少し打ちにくいと感じてはいた。 この件に関してはコメントで的確に助言頂いたので、「ローマ字と同じ位置だから」とあまり考えずに「ほ」に置いていたのを JIS かなの「゜(半濁点)」の位置に再度変更した。 タイプウェルのカタカナ語を何度か打ってみたが、やはり「む」よりは打ちにくいが「ほ」よりは打ちやすい。 むしろ JIS かな使いの時に「わ」「ほ」「へ」「ー」あたりは打ち分けにくいと思っていたのに何故「ほ」に置いてしまったのか……。

月配列 2-263 式の「・」は US キーボードでは打てないのでは

中指前置シフト新JIS「月配列」にある通り、「・」が JIS かなの「ろ」に割り振られているが、このキーは US キーボードには存在しない。 よってこのままだと「・」が打てなくなる。 そこで上記で配置した「ー」のシフト面に「・」を配置した。 「・」はほぼタイピングには出てこないので普段使い用の調整である (確かイータイピングのタイピングバラエティで「・」が出てきた時があった気がしたが、その時 US キーボードの月 2-263 使いはどうするのだろうか……同じキーコードのキーを打つのだろうか)。

十分定着したら名前を付ける

この「ちょっとした付け足し」が自分の中で十分浸透したら名前を付けようと思う。 といっても安直なものではあるが……。

  • 月配列 2-263 式の原型を残しつつカタカナ語の為の長音補強
  • JIS, US キーボード双方で使用可能

月配列 2-263 式は「この手の新興配列にしては」学習コストが低く、それでいて打鍵効率もなかなか優れているというトータルバランスに優れた配列だと考えている。 また、数々の使い手やベンチマークの実績により元々の配列に「いい意味で枯れた信頼性」があると言える。 それを配列に関して素人同然の私ごときが「ちょっとこう思ったから」と言って適当に並び替えるのは全くもっておこがましい振る舞いであろう。

JIS かな使いの時は最上段のキーの打ちにくさに関しては多少認識していたものの「(JIS かながこういう配列なのだから) 慣れで何とかなる」と全く盲目的であった。 月配列を使うことによって新たなるタイピング若しくはキー配列の奥深さに「少し」気付くことができた。 その点だけ取っても、私は月配列に変えて良かったと言える。

タイプウェル国語 K 総合 A

Professional に王手

土日を挟んでいたので何とか 3 日でレベルアップ出来た。 月配列の練習を始めてから 17 日、次は SJ でようやくここまで来たかといった感じだ。

最近の月 2-263

私は普通の月配列 2-263 式に対して長音「ー」のみ 1 打で打てる位置に入れていると以前書いたが、その位置を JIS キーボードの「む」の位置から「ほ」の位置に変更した。理由は以下となっている:

  • 今後 US キーボードに戻すのを視野に入れている。JIS かなを使わなくなったので JIS キーボードを使う理由が薄くなった
  • ローマ字と同一の位置に置くことにより更にローマ字との親和性を高めている

US キーボードの優位性に関してはまた別の機会に述べたいが、決して「カッコつけ」だけではない。

「む」の位置に置いていた長音を「ほ」に移動してもすぐに馴染むことは出来た (つまり指がすぐ反応するようになるまで無視できるほどの修練で足りた)。 ただ、ローマ字と同一の位置のはずなのに何故か「打ちにくい」と感じるのが自分でも奇異に感じた。 JIS かなでは「ほ」を何度も打っていたのに、「外すのではないか」と少しビクビクしながら打つ事になっているのである。

ちなみに素の 2-263 の長音の入力も暫く試してみたのだが、正直「カタカナ語が辛い」という感想は変わらなかった。 ただ、修練を積めばまた違ってくるのかもしれないし、中指と薬指で打つ運指は良いとは思う (私の 1 打で打つ案はどちらも忌まわしき右手小指だ)。

ここは非常に迷う所なのだが、また暫く 1 打の長音を補った配列で戦ってみようと思う。

順位 ポイント 総レ 達成日 エタイ腕
- 881130 A A B A B 17/01/30 184 (B)
- 851088 B B C B C 17/01/27 172 (B-)
- 812285 C C D C D 17/01/24 155 (C+)
- 772154 D D E D E 17/01/23 154 (C+)
- 706261 E E E F F 17/01/21 136 (C)
- 630434 F F F F G 17/01/20 132 (C)
- 550947 G G G G I 17/01/19 112 (C-)
- 476911 H H H H I 17/01/18 103 (D+)
- 383789 I I J I J 17/01/18 94 (D+)
- 295636 J J J J J 17/01/17 84 (D)
- 0 - (練習開始日) 17/01/14 55 (E+)

イータイピングやタイプウェルを使っていて不満に思うこと

月配列や新下駄配列、その他のマイ配列でイータイピングやタイプウェル等のタイピングソフト (サイト) を使用して練習を行う場合 DvorakJ 等のキーボードエミュレータを使用してキーコードを変換する必要がある事は月配列 2-263 式で述べた。 私もこの方法でタイピング練習を行っているわけだが、マイナー配列を使っているので仕方がないこととはいえ幾つかの小さな不満はあった。

1. 中指シフトの押下状態が分からない

月配列はローマ字互換性があると言われている。 月配列は 1 打で打てない文字は DK を押下してから目的のキーを押下するという事なので、例えば以下のようになる:

ローマ字: 「は」は "HA",  「あ」は "A", 「ふぇ」は "FE", "HUXE" 等
月 2-263: 「は」は "A", 「あ」は "DF" 若しくは "KF", 「ふぇ」は "KRDP" 等

この場合のローマ字の「は」は H を前置シフトし A を押下している、と読み解ける。 同様に月配列の「あ」は D を前置シフトし F を押下している。 「ふぇ」の例を出したのは、個々のかなと見て入力しようとすると HUXE なのだが FE というショートカットが用意されているというところがローマ字の一つの優位性になっているという一例を示す為である。 このローマ字の優位性に近づこうとしたのが新下駄配列や月配列の私家版の拗音にあたるキーを用意したものだろう。 「ふぇ」等が 1 打で打てるようになるのは確かに凄いが、キーの数がかなり増えて学習コストが跳ね上がるのは一長一短と言える。

このように挙動上は似ているローマ字と月配列だが、タイピングソフトにおいてローマ字は前置シフトにあたる文字が解釈されるが月配列側は解釈されないというのが大きな差となる。 つまり先程の例で言うと以下のようなユースケースが考えられる:

ミス回復の例: ローマ字

  1. A さんはローマ字でタイピングしている。
  2. 「ふ」を打とうとして HEE と打った (A さんは HE と打ったつもりだった)。
  3. H は正しいが E は誤りの為ミスであることが表示され、次の E も誤りの為同様にミス表示された。
  4. A さんはミス表示に気づいたが H の方は正しく入力されているので U を押下した。
  5. HU が解釈され「ふ」という文字が正しく打てたと認識された。

上記の例で前置シフトにあたる H は解釈されているので打ち直す必要がない事と、H が解釈されてしまっているので「ふ」は FU でも打てるからと F から打ち直す事は出来ない事に注意 (U を打とうとして F を押下してしまったと解釈される)。

同様のミスで回復できない例: 月配列 2-263 式

  1. B さんは月 2-263 でタイピングしている。
  2. 「も」を打とうとして KDD と打った (B さんは KD と打ったつもりだった)。
  3. K は正しいが D は誤り (KD は「ら」である) の為ミスである事が表示されたが最後の D がシフトとして解釈された。
  4. B さんはミス表示に気づいたが 2 回目の D がシフトとして解釈されている事を知らずに DK (正しい「も」のキー) と押下した。
  5. まず DD (ら) として解釈されミス表示され K の部分はシフトとして解釈される。
  6. B さんはまたミスだと思い DK を押下。
  7. 再度 KD (ら) として解釈されミス表示され K の部分はシフトとして解釈される。
  8. 以下 B さんが「シフトがずれている」と認識するまでこの間違いは続く。

ちなみにタイピングソフトでなく実際に入力している場合は KDD の次の D を打った時点で「ら」が出力されているので間違いにすぐ気がつくのだが、タイピングソフトの場合画面に間違った文字も表示されないし中指シフトの状態も表示されないので「シフトがずれている」のに気づくまでに連続して間違え続けてしまう場合がある。

2. 打鍵数や秒速が分からない

タイプウェル国語 K やイータイピングかなで打ったかなの数が表示されるが、あくまで JIS かなとして数えた打鍵数 (濁点も 1 文字と数える) が表示されるのみで月配列で「シフトを含めて何打し、秒あたり平均何打したのか」を簡単に知ることは出来ない (計測用のソフトを併用することになるのだろう)。

どうすればこれらの問題が解決出来るのか

もし自分でタイピングサイトを作るとした時のアプローチを 2 つ考えてみた。

1. DvorakJ のようなリマップ使用前提とする

この場合前述 2. の「打鍵数」「秒速」に関しては文字に対する重み付けを行うことで解決出来る。 例えば「は」なら 1 ストローク、「あ」なら 2 ストロークなので、問題を解き進める際に 2 ストローク対象のかなを押下した場合は 2 打として計算する。

準備としては、かなに対する重み付けのハッシュ (対応表) を持っておけばいいので比較的容易に見える。 「新下駄配列」「月配列 U9」等の別の配列に対応する場合でも同様に重み付けのハッシュを定義してやればいい。

ただ、この方法だと「ち」は ti とも打てるし chi とも打てる、といった場合に適切な判定が出来ない。 あくまでユーザが最短の手順で打鍵するものとして重み付けを定義するしかない。

また、この方法だと前述の「中指シフトの押下状態が分からない」が解決できない。 DvorakJ 等を介している場合 D 若しくは K を押下してもキーコードは何も発行されないので JavaScript 側で中指シフトの押下状態を伺い知ることはできない。

2. JavaScript 側で月配列のリマップ定義を実装する

例えば月 2-263 の場合「は」は A を押下するので JavaScript 側には A のキーコードが送られるが JavaScript 側で「A のキーコードは「は」である」といった定義を全てのキーコードに対して行っていく (ちなみに JIS かなの場合「は」は F であり DvorakJ などのソフトはこの変換を受け持ってくれる)。 この方法の良い所は中指シフトの状態まで JavaScript 側で取得・制御できるというところである。 つまり前述の問題を 2 つともクリアしている。

但し「新しい配列を追加したい」時に労力が高めな方法と思われる (文字の配置の違いだけならまだ良いが中指・薬指シフトや新下駄配列のような同時押し等。そもそも同時押しが正しく判定できるのかも不明)。

Typing of Eningrad

Enin 様が作成された Typing of Eningrad という JavaScript タイピングサイトがあり、私も JIS かな打ちの時から利用させて頂いてきた。 恐らく作者様はプログラミングの専門家というわけではなさそうだが、かなりよく出来ていて驚いた。

この Typing of Eningrad では前述の 2. のアプローチをとっており、ローマ字、JIS かなの他に月配列 2-263 と月配列 E が選択できるようになっている。 月配列 2-263 を選ぶと CPM と KCPM という単位で「キーストローク数」「かな入力数」が表示された。 素晴らしい。

ただ、これは思った通り正直に書くので「参考程度に」受け取って頂きたいのだが、押下すべきキーの表示が英字で表示されているのは直感的ではない気がした (単に対応しきれていないだけかもしれない)。 一応中指シフトに当たるキーは色付きで表示されてはいる。

「あ」を入力する際に DF と打つところを DD と打ってしまって間違えても DFD の部分は既に解釈されているので次は F と打てば良い (DF と最初から打つとミスがもう 1 打増えてしまう)。 この挙動を最初見た時「動きがおかしいのでは (他のタイピングソフトを操作している時と違うのでは)」と思ったが、前述の考察からしてこの挙動の方が正しい (ローマ字と同様に前置シフトの D が解釈された状態から始まる)。 但しタイプウェルやイータイピングを行ってからこの挙動に触れると間違いなく最初から DF と打ち直してしまうだろう。 どちらがいいかというところだが、前述の「連続シフト押し間違い」が無い所は優れている (ミスが 1 打増えるだけ)。

無いなら作ってしまえの精神

幸いにも私はプログラマの為タイピングサイトを作ろうと思えば作ることは出来る。 JIS かなの時は既存のサイトで満足していたので全くそんな気は起きなかったが、月配列を使い始めて前述の不満も出てきたりしてタイピングに関する考えが変わってきたように思う。 ただ JavaScript に加えてまともに集計やランキングなども作るとなるとやはり大変である。 やるかやらないかは別にしても、もう少しいろいろなタイピングサイトを見て情報収集したいところだ。

タイプウェル国語 K 総合 B

3 日ぶりのタイプウェル国語 K の総合更新となった。 さぼっていたわけではなく以前と変わらず回していたにも関わらず 3 日かかったので大分上げるのが厳しくなってきた感がある。

タイプウェルの Professional (SJ) まであと 3 レベルであるが、この調子で 2 日に 1 レベルずつでも上げていければ月末までに到達できるだろう。

このような事を 3 日前に書いたがとても無理そうだ。 月末までに A までいければいいだろう。

慣用句・ことわざが相変わらず低いのは「一つ一つの語句が長い」せいだろう。 タイプウェルで一つ微妙だと思うのは 1 回の練習の 280 打鍵においてスペースも勘定に入ってしまっている事だ。 つまり、今の私はスペースを打つより普通の文字を打つほうが明らかに遅いので、その分時間がかかってしまっているわけだ。 ただ、スペースを勘定に入れないようにしてしまうと今度は単語が短いほうが不利になってしまうので、本当は「スペースがない」方がいいのではないか。

順位 ポイント 総レ 達成日 エタイ腕
- 851088 B B C B C 17/01/27 172 (B-)
- 812285 C C D C D 17/01/24 155 (C+)
- 772154 D D E D E 17/01/23 154 (C+)
- 706261 E E E F F 17/01/21 136 (C)
- 630434 F F F F G 17/01/20 132 (C)
- 550947 G G G G I 17/01/19 112 (C-)
- 476911 H H H H I 17/01/18 103 (D+)
- 383789 I I J I J 17/01/18 94 (D+)
- 295636 J J J J J 17/01/17 84 (D)
- 0 - (練習開始日) 17/01/14 55 (E+)

打ち手の傾向が分かればイータイピングのスコアの推測が可能

私は今まで月配列で達成するべき目標を立てる時に「JIS かなでこの期間でここまで達成したからこの位はいけるのではないか」というアプローチをしてきた。 そして私は JIS かなの時最初はイータイピングしかやっていなかったのでイータイピング基準で目標を立てていた訳だが、よく考えれば問題の形式やスコア算出方法は違えどどちらも「ある文字数を打鍵するのに何秒かかるか」を競うことに違いはない。 つまり「XJ」や「SC」などといったレベルしか見ていないから分からなくなるのであり、正しく WPM 基準 (イータイピングの微妙な単位だが……) で見ればタイプウェルに換算した目標を立てる事が出来た訳である。

ではタイプウェルの各レベルは 1 分間に何打できるものなのか。 タイプウェル公式に書いてある通り、タイプウェル国語 R は 400 打鍵、国語 K は 280 打鍵を計測するものとすると書かれているが、各レベルの秒数に関する記載はない。 これに関してはまあ、まったりと様の「タイプウェル 秒数・打鍵速度・レベルの対応」が大変参考になった。

一番わかり易いのは SB の 60 秒であり「打/分」単位でローマ字 400 にかな 280 と記載されている。 イータイピングの場合問題が表示されてから反応するまでの時間 (初速) とミスによる減点があるため実際のスコアはこれより少なくなるわけだが、これが打ち手により異なるので「各レベルに対応するイータイピングのスコアは幾つか」のサンプルを幾つか入手しておけば「推測」する事が可能になるというわけだ。

筆者の場合

  • ローマ字 XJ でイータイピング Professor (415): タイプウェルの「打/分」が 444.44 なので 94 % 程度
  • JIS かな SC でイータイピング A+ (250): 「打/分」が 254.55 なので 98 % 程度
  • JIS かな SG でイータイピング A (231):「打/分」が 240.00 なので 97 % 程度
  • 月配列 J でイータイピング D (80):「打/分」が 中央 85 なので 95 % 程度
  • 月配列 F でイータイピング C (132):「打/分」が 中央 135 なので 98 % 程度

といった感じである。 つまり前述の表の値に大体 95 % 掛けすればイータイピングの期待されるスコアは予測可能であり、逆算すればイータイピングのレベルからタイプウェルのレベルを算出することも出来たわけだ。 ちなみに今目標としているイータイピング B (175 ~ 191) はタイプウェルでいうところの C に相当すると読める。 つまり目標達成は目前なのは必然と言えるわけだった。

私がタイプウェルの SJ (Professional) に行くには「打/分」が 221.05 なのでイータイピングの A- (209 ~ 225) にならないと到達できないとも読める。 これは片方 (例えばイータイピング) がうまくいかない時に片方 (例えばタイプウェル) が進んだ場合にもう片方がどれだけ進めるのかの指標となるので大いに活用できる気がする。

タイプウェル国語 K 総合 C

何とか今日もタイプウェル国語 K の総合を更新できた。 30 回以上トライして何とかボーダーラインに達した感じなので、正直ハードルがきつくなってきた感はある。

タイプウェルの Professional (SJ) まであと 3 レベルであるが、この調子で 2 日に 1 レベルずつでも上げていければ月末までに到達できるだろう。 「日常生活で問題なく使用できるレベル」という意味ではそこで達成となるが、そこからは自分との戦いである。 JIS かなでは SC まで行っていたし、その時右手小指さえ痛まなければまだまだ伸ばせていた自信はあった (何故ならまだローマ字より明らかに指が考えてしまっていたからだ)。 月配列では JIS かなで頓挫した意思を受け継いでやっていきたい。 まだまだ先の話であるが、最低でも自分のローマ字の XJ を越える事を目標としたい。

順位 ポイント 総レ 達成日 エタイ腕
- 812285 C C D C D 17/01/24 155 (C+)
- 772154 D D E D E 17/01/23 154 (C+)
- 706261 E E E F F 17/01/21 136 (C)
- 630434 F F F F G 17/01/20 132 (C)
- 550947 G G G G I 17/01/19 112 (C-)
- 476911 H H H H I 17/01/18 103 (D+)
- 383789 I I J I J 17/01/18 94 (D+)
- 295636 J J J J J 17/01/17 84 (D)
- 0 - (練習開始日) 17/01/14 55 (E+)

タイプウェル国語 K 総合 D

流石に毎日更新とはいかなかったが、今日総合 D に到達した。 私が JIS かなで 1 ヶ月かけて到達したレベルはタイプウェルでいうところの D ~ E 程度だったのだろう。

イータイピングかなとタイプウェル国語 K のレベル比較というのは探した限りでは見つからなかった。 今回自分を対象にしてデータを取っているので参考になれば幸いである (但し繰り返すがイータイピングは回によって難易度差があるので正確性は保証できない)。

今日で月配列練習 10 日目にあたるが、これだけ打てていれば仕事にもよるだろうが少なくともプログラミングという意味では特に支障はない。 ただ、まだまだキーを打つ際に考えてしまう場面があるし、誤打 (JIS かなのキーを押下してしまう場面も含む) もそこそこあるので、この突貫的な練習では指にキーを覚え込ませるというところが足りていないと思われた。 この辺りは時間と試行回数で解決していけるだろう。

順位 ポイント 総レ 達成日 エタイ腕
- 772154 D D E D E 17/01/23 154 (C+)
- 706261 E E E F F 17/01/21 136 (C)
- 630434 F F F F G 17/01/20 132 (C)
- 550947 G G G G I 17/01/19 112 (C-)
- 476911 H H H H I 17/01/18 103 (D+)
- 383789 I I J I J 17/01/18 94 (D+)
- 295636 J J J J J 17/01/17 84 (D)
- 0 - (練習開始日) 17/01/14 55 (E+)

タイプウェル国語 K 総合 E

またタイプウェル国語 K の総合を更新してしまった。 これで 5 日連続という事になる。

尚、今日で最初に掲げた目標のイータイピング C+ を達成してしまった。 8 日間で達成できたので JIS かなの 1/3 以下の日数で良かったことになる。 この結果に至った理由は以下と推察する:

  • JIS かなの時はこの期間イータイピングやタイプウェルでの練習という方法を使用していなかったこと (タイピングソフトは使用していた: 特打かな)
  • 練習時間自体に差があった。上記と被るが JIS かなの時は練習のモチベーション維持が難しかった
  • JIS かなの経験を活かし JIS かなと対比させて覚えることができた (ただ JIS かなのキーに惑わされた事が何度もあったので微妙かもしれない)

ここまでの結果は私としては十分満足のいくものであった。 引き続き月末までイータイピング B を目指す事にする。 その時のお題の難易度に多少影響されてしまうのが困ったところだが、それは問わないものとする (運も実力のうちとする)。

順位 ポイント 総レ 達成日 エタイ腕
- 706261 E E E F F 17/01/21 136 (C)
- 630434 F F F F G 17/01/20 132 (C)
- 550947 G G G G I 17/01/19 112 (C-)
- 476911 H H H H I 17/01/18 103 (D+)
- 383789 I I J I J 17/01/18 94 (D+)
- 295636 J J J J J 17/01/17 84 (D)
- 0 - (練習開始日) 17/01/14 55 (E+)

タイプウェル国語 K 総合 F

そろそろタイピング以外の話を書きたかったのだが、またタイプウェルの総合レベルを更新してしまった。 SJ くらいまでは結構な頻度で総合成績のスクリーンショットを載せる気がする。

先日以下の目標を掲げた:

JIS かなの時は 1 ヶ月でイータイピング C+ (141 ~ 157) を達成できていたので出来れば半分の期間で目指したい。 つまり 2 週間、遅くとも今月末までに C+ を目標とする。

しかし今日で丁度 1 週間で既に C (132) になってしまっているので下手したら明日達成となってしまう。 嬉しいことだが、自分が思っていたよりも遥かに進歩が早かった。

そこで目標を月末まで (18 日間) で B (175~191) に変更する。 B あたりまでいければ日常で使う上ではほぼ不満はなさそうである。

順位 ポイント 総レ 達成日 エタイ腕
- 630434 F F F F G 17/01/20 132 (C)
- 550947 G G G G I 17/01/19 112 (C-)
- 476911 H H H H I 17/01/18 103 (D+)
- 383789 I I J I J 17/01/18 94 (D+)
- 295636 J J J J J 17/01/17 84 (D)
- 0 - (練習開始日) 17/01/14 55 (E+)

タイプウェル国語 K 総合 G

ここ最近タイピングの話ばかりなのでたまには違う話題を書きたいのだが、自分でタイプウェル国語 K の総合のレベルが上がったら記録に残すというルールを設けているので今日も書く。

今日でタイプウェル国語 K が G まで到達した。 新しい配列の練習を始めて 6 日目。 イータイピングの方も予想よりスコアが良く伸びている。 この調子なら当面の目標を達成できそうだ。

イータイピング腕試しと今月のタイピングの短文系、タイプウェル国語 K の 4 種目を回しているだけで割とエンドレスに練習を続けていけている。 長文はまだ自分のタイピングが遅すぎて手を出す気にならない。

順位 ポイント 総レ 達成日 エタイ腕
- 550947 G G G G I 17/01/19 112 (C-)
- 476911 H H H H I 17/01/18 103 (D+)
- 383789 I I J I J 17/01/18 94 (D+)
- 295636 J J J J J 17/01/17 84 (D)

タイプウェル国語 K 総合 I タイプウェル国語 K 総合 H

今日でタイプウェル国語 K が I を経由して H まで到達した。 ようやく指が普通に動くようになってきて、生活で使えないこともないスピードになった感じだ。

新しい配列の練習を始めて 5 日目なのを考えると今のところ悪くない出来栄えのように見える。 まぁ時間が確保できる限り練習に充てているので、これで結果が出なかったら悲しいところだが、やはりタイピングは裏切らない。

やってみて分かったが、タイプウェルはまずレベルが表示されるようになるまで (総合 J) がちょっと大変だが、一旦軌道に乗れればある程度連続的に更新していけるように見える。

順位 ポイント 総レ 達成日 エタイ腕
- 476911 H H H H I 17/01/18 103 (D+)
- 383789 I I J I J 17/01/18 94 (D+)
- 295636 J J J J J 17/01/17 84 (D)

昨日練習していろいろ思うところがあったので備忘録としてまとめる。

かな出現頻度から考える

最適化するのであれば出現頻度が高いかなに対して行った方が効果が高い。 DvorakJP 様の文字頻度表Weblog 61℃ 様の 10 万字サンプルにおける文字の出現頻度。 等を参考にし、月配列 2-263 式におけるシフト面の出現頻度を調べてみた。

上位には軒並み月配列 2-263 式の非シフト面の文字が出現し「流石に良く考えられているな」と感心したが、シフト面にあるにも関わらず非シフト面にある一部の文字より出現頻度が高いものを見つけた。 「あ」「お」「を」「わ」の 4 文字である。 月配列 2-263 式において各シフトの真横の打ちやすい位置に置いてあるのはそういう事なのだろう。 つまり、この 4 文字をアルペジオで高速打鍵するのは必須のテクニックのように思う。

その次に気になるのは「ら」「も」「ま」「よ」「せ」である。 「ら」「も」はシフトキーなので交互打鍵は必須。 「ま」「よ」も 1 文字隔てた真横にあるのでアルペジオがいい気がする……と思ったが実際やってみるとちょっと打ちにくいように感じた。 「せ」は中指なので交互打鍵。

次が「え」「ひ」「め」あたりだろうか。 この辺りになってくるとどちらでもいいように思う。

腕の向きを考慮していなかった

昨日の考察から暫くその通りに練習していたのだが、何故か左手が打ちにくく感じた。 特に「DR」「DX」あたりが自分の中指が邪魔をして打ちにくい。

考えてみれば、キーボードに手を添える時は真っ直ぐに突き出すのではなく少し肘を曲げて包み込むように構えている。 これはバイクのハンドルを握る時も同じだ……少し肘を曲げた方が肩の力が抜けて、体勢を保ちやすく且つ疲れにくくなるからだ。 しかしキーボードのキーは奥に向かって左方向に傾斜しているので、同じく少し左斜め方向に構えている右手の方がアルペジオで打鍵しやすくできている。 これは構造上の問題なので、例え左利きであったとしても同じ傾向があるのではないかと思われる。

故に、左手で中指を軸に干渉する感じで打たなければならなくなる「ふ」「へ」はアルペジオでは打たない方が良さそうだ。 「ひ」はアルペジオが良さそうだが、出現頻度を考えるとどちらでもいいように思う。

他にも打ちにくい位置がある

具体的に言うと「ぁぅめゃぬむぇぉ」(Q, Z, T, B, Y, N, P, /) のキーが打ちにくい。 特に小指が器用に動く指ではないので、手を中指を軸にして少し回転させるように打たなければならない。 これらは出現頻度自体も低いので、無理せず交互打鍵でいいだろう。

まとめ

  • (重要) アルペジオ必須: シフト真横にある「あ」「お」「を」「わ」
  • (重要) 交互打鍵必須: 中指にある「ら」「も」「せ」「ほ」「み」「ね」、しと左シフトの組み合わせが悪い「ゃ」「ゅ」
  • (大切) アルペジオ推奨: 右手で小気味よく打てる「え」「ろ」「や」「ー」
  • (大切) 交互打鍵推奨: 真横にあるが離れていて若干打ちにくい「ま」「よ」
  • (提案) アルペジオ向き: 左手だが位置的に悪くない「ひ」、小指だが真横にある「ぃ」「ゆ」
  • (提案) 交互打鍵向き: 小指だが真横にない「ぁ」「ぅ」「ぇ」「ぉ」、人差し指だが真横になく位置が遠い「め」「ぬ」「む」、左手で打ちにくい「ふ」「へ」

タイプウェルが J になった

タイプウェル国語 K 総合 J

タイプウェル国語 K が総合 J になった。 総合 J という事は 4 種目全てで J 以上が取れたという事だ。 JIS かなの時に GANGAS に SC までの記録を送っているので、暫くは GANGAS には送らず自分で達成日をメモって管理するのみとする。

イータイピング腕試しのスコアとの相関関係が気になるので、参考情報として達成時点のものを記載しておく。 尚「エタイ」という略称は一般人からみて何だか分からないのであまり好きではないのだが、この表ではスペースの都合上これを使用する。

順位 ポイント 総レ 達成日 エタイ腕
- 295636 J J J J J 17/01/17 84 (D)

交互打鍵よりもアルペジオ

私は月配列 2-263 式のシフト面をうつのに全て交互打鍵でやっていたのだが、少しずつ慣れてきたら「交互に打つよりもアルペジオで打った方が速いのではないか?」と思えてきた。 例えば「あ」の場合「KF」よりも「DF」と同一の手で打った方がいいのではないかという事だ。 これに関しては新下駄配列の作者様Enin 様が考察されている。

特にシフトの真横にある文字が顕著で、月配列 2-263 式でいうところの「をあ」「おわ」である。 他の文字についてもアルペジオは有効だが、以下の文字だけ注意したい:

  • シフト面中指に存在する文字。同一指なので単純に 2 打鍵になってしまう。「ほらせ」「みもね」が対象
  • 「ゃ」「ゅ」をアルペジオで打とうとすると多くの場合直前に中指の「し」が来るので都合が悪い。右手側には「み」があるが「みゃ」「みゅ」は「しゃ」「しゅ」に比べると頻度が低い

つまり、まとめると以下のようになる:

  • 「をあ」「おわ」は絶対にアルペジオにする
  • 「ぁぃぅひへふめよ」「ぬまむえろやーぇゆぉ」もアルペジオにした方がいい
  • 「ほらせゅゃ」「みもね」は交互に打つ

完全に慣れてしまう前にこのルールで自分を鍛えたいが、考察が甘いかもしれないので練習していくうちに調整するかもしれない。

長音を 1 打鍵にする

月配列 2-263 式の長音「ー」は仕方がないとはいえ 2 打鍵で打ちにくい。 そこで JIS かなの「む」の位置に用意してみた。少々遠いが最上段や JIS かなの半濁音の位置に置くより全然マシである。

元々の位置にあった長音は特に代わりに配置する文字も無いのでそのままにしておく。 あと英語キーボードを使った時などに長音が打てなくなるのを避ける意味もある。

2ch のスレッドを見ていたら「、」「。」のシフト面を入れ替えるという案が書かれており「なるほど」と思った。 それも良さそうだが、「ー」と一緒に表に出てくる「ね」がシフト無しで打ててもあまり嬉しくない文字だ……。 かと言って「ね」を他の文字と入れ替えてしまうともう原型を留めなくなってしまう。

やはりここは 2-263 との互換性を重視して長音「ー」を JIS かなの「む」の位置に用意する案でいくことにする。

成果

昨日の日記を書き終えてからすぐにイータイピング腕試しで練習する事にしたのだが、最初 24 pt しか取れず暫く WPM も 30 近辺しか出なかった。 だが 100 回を越える猛練習の甲斐あってか、最後の頃には WPM も平均 70 くらいいくようになり 81 pt をマークした。 最初は配列表を紙に印刷して見ながらやっていたのだが 1 日練習したところでブラインドタッチをマスターできた。

ブラインドタッチの難易度に関しては JIS かなよりそこそこ難しい程度のように感じた:

  • JIS かなは「あいうえおやゆよつ」は SHIFT キーと一緒に押すとそれぞれ小文字になるので覚え易いが月配列は全然違う位置にあり覚えにくい
  • JIS かなのように同じ段の文字 (あ~お、た~と等) が固まっていないので覚えにくい
  • 当然だがキートップにかなの印字が無いので配列表を見比べるのにちょっと難儀する

JIS かなでもローマ字の倍のキーを覚えなければならず一般的な PC 利用者には厳しい気がするのに、それより難しいのではタイパーならともかく普通の知り合いとかにはとても勧められたものではない。 新 JIS が定着せず廃れたのも合点がいくというものだ。

一番印象に残った事

月配列 2-263 式の指の可動範囲はローマ字とほぼ同様でとても打鍵し易いのだが、たまに出てくる「ち」の文字が妙に打ち辛い。 小指を右後方に突き出さねばならず打てることは打てるがあまり快適ではない。 ……と思っていたが、実はこのキーは JIS キーボードの「@」にあたるキーで JIS かなの濁点「゛」にあたり 2 日前まで私が JIS かなで散々打たされて右手小指を痛めたキーだった……。

苦笑するしかなかった。 以前は JIS かなの濁点は「ほ」「へ」「ー」と半濁点「゜」に比べれば全然打ちやすいキーだと思っていたからだ。 慣れとは何と恐ろしい事か。 自分は今まで「人間の適応力である程度何とかなる」と思考停止していた感が否めなかった。

JIS かなの指ジャンプは「悪いパーツ」

まだ不慣れなので遅いのは仕方が無いところだが、それにしても月配列にしてから打鍵ミスが減った。 JIS かなの時は「ほ」「へ」「ー」あたりの指ジャンプがあったので「ほ」「へ」「ー」のそれぞれ隣のキーを押してしまったり、「ほ」「へ」「ー」を打った次の打鍵でホームポジションに戻りきれておらずミスをしてしまう事があった。

当たり前だが月配列ではそれがない。 これはタイピングよりもむしろ普段の文章書きで違ってきそうだ。

月配列のシフト面はちょっと戸惑う

恐らく他の月配列 2-263 式使いの方も感じている事だろうが箇条書きにしてみる:

  • 母音が 2 打鍵なのは疑問だった。出現頻度の低い「え」は良いが「あ」「お」はそれなりに出てくる上にホームポジションから見て左右対称の位置にあり、たまに間違えてしまう
  • 「ー」が 2 打鍵なのはカタカナ語に弱そうで辛い。多少遠くても 1 打鍵で打てる位置に配置したい
  • 「ふ」が 2 打鍵なのはやはりカタカナ語に弱そうだ。「ファ」「フィ」「フェ」「フォ」のどれもしばしば出てきそうだ。ちなみにローマ字だと全て 2 打鍵 (fa, fi, fe, fo) だ
  • シフト面ではないが「す」の位置 (z の位置) が悪いように思う。押す頻度の割にあまりいい位置ではない

月配列は 2-263 式をベースに亜種が多数存在するらしいが、何故なのか少し理解できた。 多くの人が同様に感じており、「何とかもっと使い勝手のいいものに出来ないか」と試行錯誤を重ねた結果そうなっているのだろう。

月配列の「いいパーツ」

1 打鍵で打てる文字が JIS かなに比べてかなり少ないにも関わらず、高い確率で 1 打鍵で済むのには感動した。 あと 1 打鍵で済む文字と 2 打鍵必要な文字があるお陰で「各文字やその組み合わせの出現頻度」について気を配るようになった。 月配列使いの方が「得意ワード」「苦手ワード」に関して話している事があるが、その気持ちがよく理解できた。

中指シフトに関しては今のところそう違和感はなく押しやすく好感触だ。

自分にとって「これは新しいぞ」と思ったのは小さい「ょ」「っ」が 1 打鍵で打てる事だ。 しかもこれが確かに結構出てくる。 JIS かなを使っていた時は「っ」はともかく「ょ」が「ゃ」「ゅ」より高頻度で出てくるなどという事は意識しなかった。 あと「ょ」の次はほぼ確実に「う」が来るというのも初めて気付いた。

今後

多分大丈夫だと思うが、仕事で IDE (開発環境) と DvorakJ を一緒に使ってみて問題ない事を確認する。

JIS かなの時は 1 ヶ月でイータイピング C+ (141 ~ 157) を達成できていたので出来れば半分の期間で目指したい。 つまり 2 週間、遅くとも今月末までに C+ を目標とする。

JIS かなの代わりの配列探し

この文章から全て月配列 2-263 式を使用して書く。

JIS かな打ちを止める事は前回の日記に書いた通りであるが、かと言ってローマ字に戻るつもりはさらさら無かった。 JIS かなよりも優れた配列があるのは認識していたが、「何らかのキーボードエミュレータを入れる必要がある」というところで選択肢から外していた。 使用する PC が決まっているのならば良いが、他人の PC を触った時に日本語が打てなくなるのも困るし、そもそも仕事だとそのようなソフトを導入できない場合もある。

ある日 JIS かなに習熟していくに従い右手小指の痛みに悩まされるようになり、対策をネットで調べ始めた。 結局出てきた結論としては「代わりに右手薬指を使う」というものだったが、昨日の日記に書いた通り「消極的な対策」に見えた。 ただ、やはり調べていくうちに「もし他の優れた配列を使えたらどんなにいい事か (こんなくだらない事で悩む事もないのに)」と考え始めた。

私は「仕事や趣味で使いたい」というのがあったので無計画に導入するわけにはいかない。 まずは調査から始めることにした。

タイピングソフトでどのようにしてマイ配列を使用しているのか

イータイピングで月配列や新下駄配列、親指シフトを使用している人を見る度に思っていたのは「この人たちはどうやってタイピングソフトでマイ配列を使っているんだろう」という事だった。 何らかのキーボードエミュレータを使っている事は分かっていたが、技術者として JavaScript で解釈しているであろうキーコードに対応するのにどうしているのか、というのが気になった。

例えば jQuery を使用した場合「各キーを押下した」イベントは以下のようにして取得できる:

<!DOCTYPE html>
<html>
  <head>
    <!-- jQuery 3.1.1 CDN -->
    <script
      src="https://code.jquery.com/jquery-3.1.1.js"
      integrity="sha256-16cdPddA6VdVInumRGo6IbivbERE8p7CQR3HzTBuELA="
      crossorigin="anonymous"></script>
    <script type="text/javascript">
$(window).keydown(function(e) {
  if (e.keyCode !== 16) {  // 16 はシフトキーの keyCode
    var text = e.keyCode + " が押されました。シフトキーは押されて";
    text += event.shiftKey ? "います。" : "いません。";
    $('div').text(text);
  }
  return false;
});
    </script>
  </head>
  <body>
    <div></div>
  </body>
</html>

この仕組みはかな打ちでも使用されている。 イータイピングでは必ず「日本語入力をオフにしてください」と表示されるが、これは素の英数字入力のキーコードを取得したいが為なのである。 例えば JIS かなで「た」と打った場合は JavaScript 側では「Q」のキーコードとして解釈しているというわけだ。 これが例えば月配列 2-263 式だと「た」は「G」のキーなのだが、この場合でも JavaScript 側には「Q」のキーコードとして発行されていなければならない。

とりあえず物は試し、という事で DvorakJ というキーボードエミュレータを入れてみた。 「日本語入力用配列を常に使用する」という設定項目を見つけた。 これはタイピングを練習する時にオンにする項目らしい。 オンにして月配列 2-263 式に設定し「た」を打ってみた。 「q」が出力された。

この挙動により理解することができた。 DvorakJ によって IME OFF であってもタイピングソフトに正しく解釈されるキーコードに変換して発行されるわけだ。 ちなみに「日本語入力用配列を常に使用する」をオフにすると IME OFF 時は正しく QWERTY の出力がされる (Dvorak 等に変更もできる)。 これは便利だ。

どの配列がいいのか

次に「自分が使うとしたらどの配列がいいのか」の検討に入った。

まず私は頻繁に IME を ON / OFF して入力するスタイルであり IME の ON / OFF を親指シフトの位置にある「変換」「無変換」キーで行っている (Mac だと「かな」「英数」キーとしてデフォルトでそうなっている)。 なので親指シフト系の配列は除外される。

あと重視するのは「ある程度メジャーで地位が確立されていること」だ。 あまりにもマイナーだと情報が少なすぎて辛いという懸念があった。

というわけで候補を月配列の事実上デファクトである月配列 2-263 式新下駄配列に絞った。

月配列に決めた理由

  • 新下駄配列の学習コストが高いこと。濁音と半濁音が「゛」「゜」を付けるのではなく全て別のキーに割り振られているし「しゃ」「しょ」なども全て別キーになっている。覚えればこれが一番速いのは理解するところだが、これはブラインドタッチできるようになるまでが大変そうだ……
  • 新下駄配列のシフトが同時押しなのに対し月配列が前置 (ローマ字のように 2 打鍵で打つ) であること。前者の方が速そうだがミスも多くなりそうだ
  • 月配列にローマ字互換性があり Google 日本語入力 (Linux だと ibus-mozc) があれば「とりあえず使えるようにはできる」こと (参考: Mozcで「月配列」を使う)

新下駄配列は「タイピング競技で最速を目指す」場合には最適かもしれないが、私が目指すところはそれではない。 「日常生活で快適に日本語を打つ」事。 それには月配列の方が向いている、という判断となったわけだ。

Mac を捨て去る覚悟で臨む

上記の通り Mac でも Google 日本語入力のローマ字テーブルを使用して月配列を使用できるがあくまでローマ字を利用しているだけなので表示がイマイチで常用は厳しいように思う。 Karabinerprivate.xml をいじればいけるらしいが、よく分かっていない。 余談だが新下駄配列は Karabiner で簡単に使えた……。

最近の MacBook Pro の Touch Bar の「欲しかったのはコレジャナイ」感もあり、この際 Mac から乗り換えてもいい気がしてきた。 Surface Pro 5 が出たら乗り換えを考えようと思う。

ここまで打ってみて

紛れもなくこの文章を打つまで打ったことが無かったが、シフト面じゃない方は何とかそれなりにブラインドタッチできるようになってきた。 ただシフト面の方が出現頻度が低くなかなか覚えられない。 まぁ、ゆっくり覚えていこうと思う。