年末に月配列 K からローマ字入力への移行を開始した。 QWERTY ローマ字はハッキリ言って月配列 K と比べると格段に打ちにくい。 だが、完全に情熱を失った私にとっては月配列よりもローマ字入力の方がふさわしいような気がした。 タイピング練習から離れて指の負担が減ったはずなのに、月配列 K を使っていて継続して指が疲れるのを感じていた。 月配列 K 自体、タイピングでの性能を意識して最上段への移動で単打を増やした部分が指に負担をかけていたのかもしれなかった。

確かに QWERTY ローマ字はモダンなキーボード配列に比べると格段に打ちにくいのだが、どんなシステムでも標準で入っていてほぼすべての人が使用しており、ミスに対するリカバリーなどの配慮が盛り込まれているという点においてモダン配列は絶対に QWERTY ローマ字には敵わないと思う。 例えばローマ字入力は「困難」と入力したい時に KONNNANN などというヒドイ入力をさせられる (本当は KOXNNAXN でもよいが打ち分けられる人は少ないだろう)。 しかし実は Google 日本語入力の場合 KONNAN (こんあn) と N を 2 つ抜かして変換しても「困難」とちゃんと出てくる。 一方、月配列でシフトをミスった時などに IME 側が不備を補ってくれることはないし、シフト状態は画面に表示されない。 後はローマ字入力は入力モードを切り替えなくても英数字が打鍵できるのが特に Android で有利だ。

また、環境の問題が非常に大きい。 DvorakJ は優れたソフトウェアだと思うが、ところどころ入力していておかしな挙動をする時がある (Web フォームでの入力タイプが指定されている状態の入力や開発環境でのコメント入力時など)。 Android タブレットで入力したい時はかえうちを使うのだが、その為に有線のキーボードを用意したりアダプタを噛ませたりと実現方法が縛られる。 入力時に多少便利でも環境を用意するのがそれを上回るくらい面倒なのだ。

勿論、ローマ字入力だと指が満足に動かずに日本語入力に支障をきたしたり、一日中日本語の文字列を打ち続けるようなプロの日本語を打つ職業の方はデメリットを理解した上でモダン配列を導入するのはいいのではないかと思う。 ちなみに私はこのいずれにも該当しない。

そんな日が来るとは思えないが、新 JIS 配列、月配列、新下駄配列、薙刀式、その他何でもいいのだが、もし Google 日本語入力や Android / iOS の IME が標準で対応してくれたならばその配列を喜んで練習して使いたいと思っている。 そして全世界の配列が QWERTY でなく Colemak になっているというパラレルワールドに移住できれば最高だ。